フィレンツェの悪徳商売

だいたい、フィレンツェの観光中心地でくりひろげられている悪徳商売、あれはいったいなんなのだ!つい先日、ある日本人夫妻がフィレンツェにやって来た。ツアーではない。プライベートの旅である。まずは、観光案内所でホテルを紹介してもらう。四つ星、料金もけっこうな額。悪いホテルではないだろう。ところが…フロントに着くなり、ホテルの従業員はニタニタと奇妙な笑い。「しめしめ、カモが来たぞ」と言わんばかり。4日の滞在日数だと知るや、なおもニンマリ。「これだからリッチなジャポネーゼはこたえられない」といった感じで、ヨダレたらたらの表情だった。その夫妻、部屋に入るや、呆然。ルネッサンス・ムードの華麗なはずのインテリアが、すべてボロボロ。アンティックゆえの古さでないことは一日瞭然で、安物、古物の類いだった。天井と壁にはシミが無数。「これじゃまるで、うちの汚い台所で過ごすようなものだ」と、ふたりで嘆きあったそうだ。これで四つ星?高級ホテル?信じられないような話だが、私もまた、ローマで同じ体験をしているのでよくわかる。三つ星はおろか、二つ星の価値すらないホテルだった。イタリア政府観光局は、なんでそういう低レベルなホテルに四つ星を与えるのか?不可解きわまりないことながら、これはイタリアに限ったことではない。英国でも何回か体験している。高額な宿泊料をとられるだけに、許せない事実である。